予算と置き場所の問題で購入することは出来ないが、この世界にはプロップレプリカというものが存在する。プロップとは撮影用小道具のことで、その市販向けレプリカのことを指す。当然ながらサイズも大きく、金額も張る。
ジェリー・アンダーソン作品のプロップレプリカと言えば、英国のSixteen 12 Collectiblesが知られている。同社はプロダクトエンタープライズ(Product Enterprise)、アイコニックレプリカ(Iconic Replicas)と社名を変えてきたところで、ミラクルハウスが発売、青島文化教材社が販売した「謎の円盤UFO」ダイキャストモデル(「新世紀合金シリーズ」として販売)の企画・製造元である。
「謎の円盤UFO」では、最も人気が高いと思われる25インチのインターセプターを、2010年に全世界150体限定で発売した。実際にジェリー・アンダーソン作品のプロップを担当したマーティン・バウワー氏が原型製作を手掛け、究極のモデルと言われたが、今回は撮影に使われた27インチのものを全世界50体限定で再現する。撮影ではアップショット用に27インチ、ロングショット用に13インチが用意されたらしい。
25インチはディスプレイケース付きだったが、27インチは月面を模したディスプレイスタンドが付く。画像を見ていると「新世紀合金シリーズ」とは質感が全く違う。日本での販売価格は、25インチが281,400円(税込)、27インチが383,250円(税込)。送料は別である。日本の輸入代理店は、東京のペンギン貿易が知られている。
インターセプター以外では、シャドーモービルのプロップレプリカも計画されていたが、これは中止となった。また、UFO円盤が発表待ちとされている。
日本には、バウワー氏に直接プロップレプリカをオーダーして、ものすごい数のコレクションを保有している方がいる。日本はもちろん、世界有数のコレクターだと思われる。ジェリー・アンダーソン作品のスタッフ本人によるプロップレプリカだけに、どれも圧巻の出来栄えである。
特撮プロップを収集・保管している「特撮 プロップス 倉庫」がこの方を紹介しているが、1990年代後半にバウワー氏のサイトを訪れ、それ以後年に数回のペースで作品製作を依頼し、現在はバウワー氏と友人関係を築いているという。「特撮 プロップス 倉庫」ではコレクションを連載で紹介しているので、未見の方はぜひご覧いただきたい。
(2014年3月30日追記)
ペンギン貿易の発表によると、Sixteen 12 Collectiblesのインターセプター27インチプロップレプリカは発売中止となった。