注文していたジェリー・アンダーソン公式サイトの『UFO S.H.A.D.O Technical Operations Manual』が届いた。
いまごろ、なぜ『謎の円盤UFO』メカニックの図録が出るのかと思うが、ジェリー・アンダーソン作品の3Dグラフィックス第一人者として知られる、クリス・トンプソン氏のアートワークをふんだんに使って、本編だけではわからないメカや施設の全体像、本編では決して見ることの出来ない位置からの画像などを余すところなく紹介している。A4判より一回り大きい305×236mmのハードカバーで、1,246gもある。表紙は黒やオレンジのタイトル部分を箔押し加工してあり、これが満足のいく仕上がりにならず、印刷にかなり時間を要したと納期遅れの説明メールにあった。本文208ページの目次はこちら。
原則として人物が映っている画像は本編から、それ以外はアートワークという構成で、使用されているアートワークは主なもので110点以上。着色前のレンダリングなども含めるともっと多い。こんなページの連続だ。
本編からのメカニック写真は、もう全カット頭に入っているが、それに新たなアートワークを加え、人物のカットとバランスよく編集している。最近の事例で例えるなら、まるで映画『THE FIRST SLAM DUNK』で、2Dアニメと3DCGが違和感なく融合したような印象に似ている。これなら年配の本編ファン、新たに『謎の円盤UFO』を知った若いファンの双方に満足してもらえるのではないか。まさに現代の『謎の円盤UFO』写真集である。円安の2022年10月に予約したときは先行割引価格34.99ポンド+送料だったが、それに見合う逸品だと思う。マニアなら持っておくべき一冊だと思う。
『UFO S.H.A.D.O Technical Operations Manual』には限定500部のスペシャルエディションもあったが、迂闊にも予約受付開始(9月28日)のメールを見落としてしまい、10月2日に気づいたときは完売だった。特製の紙箱入りで、下記が含まれているという。SHADO工作員のためのマニュアルという設定なので、本編とは関係ない遊び心でつくられたものが入っている。
- SHADOドキュメントケース(プラスチック製)
- エイリアン惑星写真
- ムーンベースチェックリスト
- ハーリントン・ストレーカー映画会社、エド・ストレーカー専用レターヘッド
- SHADOスポッターガイド
- 今後のムーンベース拡張計画
- 「猫の目は宇宙人」で事件を隠蔽するために使われた映画ポスター
- ストレイカー司令官IDカード×2枚(うち1枚は001~500のシリアルナンバー入り)
入手出来なかったのは残念だが、写真を見る限り、IDカード以外はクリアケースに入った紙に思える。それで99ポンドはさすがに高いのではないか。もちろん、負け惜しみだが。予約開始前にはクリス・トンプソン氏とジェイミー・アンダーソン氏の対談もあり、本国のマニアは待ち構えていたのだろう。
2021年9月に発売された同じクリス・トンプソン氏の『Space: 1999 Moonbase Alpha Technical Operations Manual』スペシャルエディションは特製フライトケース入り149.99ポンドで、紙ではないグッズも収められていたので、やるならここまで振り切ってほしかった気もする。どんなに高額でも、マニアは絶対買うのだから。
ジェリー・アンダーソン公式サイトの通販は何度も使っているが、今回は届くのが遅かった。10月2日の予約後、前述の印刷トラブルなどで発送が遅れているというメールが来たのが11月11日。12月2日に発送開始のメールが来たが、配達履歴を見ても全く先に進まない。英国では12月に高インフレでロイヤルメールを含むストライキの連鎖が起こり、その影響だったのだろう。結局、届いたのは34日後の2023年1月5日だった。追跡履歴を見るとわかるが、12月2日にロイヤルメールが荷受けして、12月30日まで英国内で全く動いていなかった。FANDERSONが国際郵便をスウェーデン郵便「Posten」に変えたとき24日かかった経験はあるが、いつもは迅速なジェリー・アンダーソン公式サイトが遅いので、今回は不安だった。一時は船便に乗ったのかと疑ったほど。とにかく届いてよかった。