私をムラタ有子氏に導いてくれた津の人気カフェ「tayu-tau」で、Polaris・オオヤユウスケ氏のソロライブがあったこと


「tayu-tau」(たゆたう)という津の人気カフェがある。

2010年に茨城から奥様の実家である三重に戻った夫婦が、12年2月に三重県庁近くの四天王会館で常設店舗をオープンした。四天王会館はセンスのよいショップが集まる場所で、入れ替わりはあるが、いまも津を代表するアートスポットになっている。

私は小劇場演劇に関心があり、津の小劇場「津あけぼの座」が中心となり、地域の飲食店を会場にしたリーディング公演「M-PAD」が11年11月に初開催されるとき、まだ開店準備中だった「tayu-tau」が料理を担当するのを知った。そこから日々を綴ったブログに目を通すようになり、過去に遡って読んでいくうちに次の記事に出会った。11年9月のことだった。

喫茶tayu-tauブログ「2011 帰郷」

この記事末尾にある、ムラタ有子作品集『Yuko Murata』(トゥルーリング、2010年)の画像に目を奪われたのだ。この画像で、私は初めてムラタ氏の存在を知った。私が「ネットでムラタ氏の作品をたまたま見つけ、虜になった」と書いているのは、まさにこのブログのことだ。

11年10月には『Yuko Murata』を購入した。「ラムフロム・ザ・コンセプト・ストア」(東京・代々木八幡、現・銀座)に電話し、まだ特装版「a shy boy」が残っていることを知ったときは、本当にうれしかった。その後、ムラタ氏が所属するギャラリー「GALLERY SIDE 2」(東京・六本木、現在移転中)にも足を運ぶようになり、作品のいくつかを所蔵するまでになった。現代アートに興味はあったが、まさか自分が作品をコレクションする作家に出会えるとは思わなかった。すべてが「tayu-tau」のブログのおかげだ。

「tayu-tau」は津を代表するカフェになり、16年9月にJR一身田駅前の一軒家に移転した。中庭や蔵があり、この店が手掛けてきたライブや展示などが存分に出来る空間のようだ。今年9月に開かれたオオヤユウスケ氏(Polaris)のソロライブでは、店内にジャケットを手掛けるムラタ氏の作品も展示されたという。

このお知らせを見たとき、私の中でムラタ氏を巡って世界がぐるりと一周したような感覚になった。暮らしの中でアーティストを支援しながら、自分たちが信じるものを発信し続けるカフェは宝物だと思う。これからも「tayu-tau」が地域で愛される店であってほしい。


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