携帯からのソニー製機器向け「リモート録画予約サービス」が3月終了、スマホ対応を巡るユーザの切り捨てではないか


この記事は2013年1月に掲載されたものです。
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携帯電話アプリ「Gガイド番組表」(NTTドコモ、au)または「Gガイドモバイル」(ソフトバンク)で、ソニー製機器への「リモート録画予約サービス」を2013年3月28日で終了することが、1月25日発表された。この機能を使いたいがために、ブラビアと合わせてソニーにしたのに、ショックである。

「Gガイド番組表」「Gガイドモバイル」は、インタラクティブ・プログラム・ガイド(IPG、株主は電通、Rovi Guides、東京ニュース通信社)が、D2C(株主は電通、NTTドコモなど)、KDDIと共同で提供しているもので、「リモート録画予約サービス」はソニーとパナソニックのブルーレイ・DVDレコーダーを対象にしている(パナソニックはCATVのSTBにも対応)。ソニーは携帯電話のみ対応、パナソニックは携帯電話とスマートフォン(Android)に対応し、ソニーはPC・スマートフォン向けには独自サービス「CHAN-TORU」を提供している。

今回のサービス終了はソニー製機器だけで、パナソニック製機器は携帯電話とスマートフォンへのサービスを今後も続ける。このことから推測すると、「CHAN-TORU」を推進したいソニーと、スマートフォン向けサービスを提供したいIPGが対立し、それが決裂して携帯電話向けサービスを中止する事態になったように思える。

インプレスR&Dの「スマートフォン/ケータイ利用動向調査2013」によると、12年10月時点のスマートフォン利用率は39.8%で、まだ半数以上が携帯電話だ。当然ながら、携帯電話向けサービスを終了するのは時期尚早で、企業間の思惑の違いにより、一般ユーザが不便を強いられることになってしまった。

「リモート録画予約サービス」は私と家人が最もよく使うもので、まだ携帯電話を使い続けようと思っていただけに、本当に残念だ。今後はSo-netが提供している「Gガイド.テレビ王国」または「CHAN-TORU」をPCから利用することになる。携帯電話のフルブラウザで「Gガイド.テレビ王国」にアクセスする方法もあるが、使いにくいだろう。

リモート録画に対応しているブルーレイ・DVDレコーダーはソニー、パナソニック、東芝のみ。このうち東芝はメールで予約情報を送る形式で、使い勝手がよくない。携帯電話の番組表から直接予約出来るということで、ソニーを選んだ人も多いはずである。こんな事態になったからには、「Gガイド.テレビ王国」を携帯対応するのがソニーの責任だと思う。

(2013年2月10日追記)

携帯電話アプリ上で、JCNケータイサイト(http://m.jcntv.jp/)の「ケータイde録画予約」は引き続き提供されるというメッセージが表示されるようになったが、これはJCN加入者がSmart TV BoxまたはSTBに対してリモート録画予約するもので、加入者以外は使えない。火に油を注ぐようなメッセージである。

(2013年12月29日追記)

なんと、「Gガイド.テレビ王国」には「携帯版テレビ王国」があり、携帯電話からのリモート録画予約が可能だった。なぜ、このことを紹介しないのか、ソニー。