浴室のグローエ製シャワーホースとハンスグローエ製シャワーヘッドを交換する


この記事は2015年8月に掲載されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている可能性があります。

10年以上使用した浴室のシャワーホースが切れそうになってきた。ホースは黒いチューブに螺旋状の樹脂を巻き付け、外側を透明チューブでカバーしたもの。その透明チューブが切れ、奥のチューブがいつ切れてもおかしくない状態だ。トイレのタンク密閉型便器を修理してもらったことがあるため、水回りは業者に頼んだほうが確実かと思ったが、検索するとシャワーの交換は自力で簡単に出来るとの書き込みが多いので、自分でやってみることにした。

切れそうなシャワーホース

切れそうなシャワーホース、透明チューブが変色している

シャワーホース先端(混合水栓側)

シャワーホース先端(混合水栓側)プラスチックのフタが付いて、中にパッキンが入っている


シャワーホース先端(シャワーヘッド側)

シャワーホース先端(シャワーヘッド側)プラスチックのフタが付いて、中にパッキンが入っている

アダプタを外したところ

シャワーホース先端(シャワーヘッド側)アダプタを外したところ


少し隙間が出来る

アダプタを付けたままだと少し隙間が出来る

隙間が目立たない

アダプタを外すと隙間が目立たない


ユニットバスは松下電工(現・パナソニック)、サーモスタット混合水栓はMYM(喜多村合金製作所)だ。MYMは2008年に事業を撤退し、アフターサービスや部品供給は同じ水栓金具メーカーであるKVKが引き継いでいる。どちらも岐阜県の親族企業だそうだ。MYMは松下電工を始め、サンウエーヴ、タカラスタンダードなど多数の住宅設備メーカーへOEM供給していた。

シャワーホースは混合水栓から伸びているのでMYM製かと思っていたら、パナソニックの交換用ホースはKVKの黒とグレーしかなく、長さも現在の160cmに対し145cmしかない。これは明らかに違うと思い、シャワーヘッドをよく見たら「hansgrohe」の刻印が。シャワーヘッドのシェア世界一であるハンスグローエではないか。

それではシャワーホースもハンスグローエではないかと思い、検索したらグローエ「メタフレックスシャワーホース1/2″」と同じだった。160cmは廃番になっており、150cm、175cm、200cmの3種類。大は小を兼ねると思い、175cm(型番:2841000J)を購入した。「1/2″」は管用平行ネジの「G1/2」という規格で、MYMも「G1/2」なのでそのまま使える。ホースの先端がネジになっており、その外径が1/2インチという意味だ。

販売代理店である平田タイルのサイトにある表がわかりやすいが、グローエ、ハンスグローエ、INAX(LIXIL)、SAN-EI、MYM、KAKUDAI(2001年以降)、J-TOP YUKO(2001年以降)が「G1/2」でネジ山も同一。ほかは外径は同じでもネジ山の切り方が異なるためアダプタが必要で、KVKが扱う旧MYM製品とKVK純正は異なるので注意。

まとめると、我が家のバスルームは下記のような組み合わせだった。分譲マンションの場合、水栓金具だけドイツ製を採用することも多いので、注意が必要だ。

ユニットバス     ……松下電工(現・パナソニック)
サーモスタット混合水栓……MYM(喜多村合金製作所、現・KVK)
シャワーヘッド    ……ハンスグローエ
シャワーホース    ……グローエ
シャワーウォールバー ……グローエ(と思われる)

ハンスグローエグローエの違いだが、両社は全く別である。「EGUCHI HIDEKI blog」によると、ハンスグローエ(Hansgrohe SE)を創業したハンス・グローエ氏の次男が創業したのがグローエ(GROHE AG)で、資本関係はない。兄弟別々に創業したアディダスとプーマの関係のようだとのこと。そして、グローエは2014年にLIXILにM&Aされてしまった。

サイトを眺めているとシャワーヘッドも交換したくなり、グローエ「パワー&ソウル ハンドシャワー クローム」(型番:2767200J)を購入した。これでヘッドからホースまでグローエで統一される。そう思うと、確かにいままでは異なるメーカーを無理やりつなげたような違和感(でこぼこ)があった。業者に頼まないで作業代を浮かすわけだから、その費用で購入したと思えばよい。

念のため、工具はアマゾンのモンキーレンチでベストセラー1位になっているトップ工業「薄型軽量ワイドモンキレンチ エコワイド」(型番:HY-30)を購入した。シャワーホースの配管は混合水栓の裏側なので、レンチが大きいとスペースがなく回しにくい。このレンチは一発でナットを緩めることが出来た。

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下向きに出ているシャワーホース

混合水栓から下向きに出ているシャワーホース

新しいシャワーホースは先端が六角ナットではなく、丸ナットになっていた。混合水栓から下向きにホースが出ているので、真上から見るとナットを回す方向は逆になる。真上から見たとき、ナットを締める方向は反時計回りになるが、いくら時計回りにしても手応えがないので、一瞬ネジ山が合わないのかと焦ってしまった。それ以外はあっけないほど簡単に交換出来たので、女性でも問題なく作業出来ると思う。

水回りではパッキンの交換も不可欠だが、シャワーホースの両端に付属しており、別途購入不要だった。ホースのシャワーヘッド側にはアダプタが付いており、このままでもヘッドにつながるが、少し隙間が出来てしまうので外すことにした。パッキンはアダプタから移動して装着しておく。

シャワーホースに付属していたパッキンのサイズは下記のとおり(両端とも同一サイズ)。

外径:18mm 内径:12mm 厚さ:2mm

今回の支出は下記のとおり。アマゾンで購入したのでこの価格だが、業者に頼むと部品は定価で、技術料・訪問料合わせて5万円ぐらいするかも知れない。

シャワーホース(税込) 参考価格:8,100円 ⇒ 6,338円
シャワーヘッド(税込) 参考価格:20,844円 ⇒ 13,999円
モンキーレンチ(税込) 参考価格:2,380円 ⇒ 1,834円
合計 22,171円

グローエ「パワー&ソウル ハンドシャワー クローム」だが、サイズを確認せずに購入したら予想以上に大きかった。軽量なので慣れると問題ないが、購入前にサイズを確認することをオススメする。4個のボタンを組み合わせて好みの水流をつくれるが、試行錯誤の結果、うちではRain O2+Jetに落ち着いた。これでシャワーホースとシャワーヘッドがグローエに統一され、継ぎ目が目立たず一体感が出た。