エアコンの冷房運転中、室内機の吹出口から冷たい水滴が時折飛ぶようになった。パナソニック(旧・松下電器産業)の壁掛け型で、購入6年目になる。素人目だと、結露した水滴が風に乗って飛んでいるように思える。
室外機につながるドレンホースが詰まって室内機から水が漏れるケースはよくあるようだが、運転中に水滴が飛ぶケースは少数派だ。取扱説明書にも記載がない。
そのまま放置すると重大な障害につながる場合もあるようなので、サービスセンターに連絡して見てもらうことにする。実はこのエアコン、購入1年目にも同じことがあり、そのときも分解修理してもらっている。その後5年間正常に動いていたが、6年目に再発したことになる。当時の修理記録を見れば詳しい情報がわかるはずだが、残念ながらシステムの更改があったそうで、3年前ぐらいまでしか記録が残っていないそうだ。
エンジニアが来宅して分解点検が始まる。ドレンホースからは正常に水が流れており、ドレンの詰まりは考えられない。フィルターは交換して間もない。熱交換機も特に汚れていない。この5年間は正常だったので、初期の施工不良ではない。このようなケースの場合、次のようなことが考えられるそうだ。
- 冷媒ガスが減って(スローリークと呼ぶ)室内機の熱交換機が均一に冷えないと、結露水が正常に流れず、内部に残って飛ぶことがある。
- 室内機外枠にひび割れが生じると、そこから水が漏れることがある。
- ドレン配管用の壁穴パッキンに経年変化で隙間が生じると、断熱効果が下がって水が漏れることがある。
最も疑わしいのは1だが、熱交換機は全体的に冷えている。この5年間に冷媒ガスが抜けたのではないかと思ったが、計測すると規定の範囲内だそうだ。2は分解して見たが確認出来ず。3は化粧カバーをしているので不明。寝室なので、水滴が飛ぶのは夜中のことだ。夜中に外気温が下がると湿度が上がるはずなので、それが影響しているのではないかと思ったが、よくわからない。この日の昼間の点検中は水滴が飛ぶことはなかった。冷媒ガスは念のため上限まで充填してくれ、1時間半ほどの作業が終了。これで様子を見てくださいということになった。
エアコンの場合、冷媒回路の保証期間が5年間で、それを超えているので当然有償だろうと思っていたら、今回は原因が特定出来なかったので無償だった。これには驚いた。さすがメーカー直営だけのことはある。修理伝票も切らなかった。
エアコンを修理する場合、室内機を上から点検したり、上からでないとはずれない部品があるため、脚立に乗っての作業が不可欠だ。このため、室内機の下に家具などがあって脚立が置けないと非常に困るようだ。室内機の下には少なくとも脚立が置けるスペースを確保しておきたい。それにしても、エアコンの分解修理は見ていてヒヤヒヤする。ベキッと音がして、何回も外枠のプラスチックが割れるのではないかと思った。
修理後、今年の猛暑は治まって夜中に冷房をつけることも減り、いまのところは再発していない。取扱説明書によると補修用性能部品保有期間は製造打ち切り後9年なので、あと3年は使いたいと思っている。このまま様子を見たい。