森博嗣邸は長野県に庭園鉄道用、福井県に模型飛行機用があると思われる


この記事は2016年2月に掲載されたものです。
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以前、ハウスメーカーのサイトで、明らかに森博嗣邸とわかる施工例を見つけた。

「明らかに森博嗣邸とわかる施工例がハウスメーカーのサイトに掲載され、場所は長野県になっている」

その後、自分たちをモデルにした小説『工学部・水柿助教授の解脱』や、エッセイなどに目を通してみた。

 もう一つ、ずいぶん遠くであるけれど、田舎の高原を土地を一つ買った。広いが、もの凄く安かった。何のためかというと、ラジコンの模型飛行機を飛ばす飛行場を作るためである。作るといっても、建設するのは滑走路だけである。宿泊できるように、簡単なログハウスくらいは建てた方が良いかもしれない。ここは、冬は雪で閉ざされるので、夏季限定の別荘になるだろう。
 でも、今のところまったく工事の計画などはなく、二回ほど、須磨子さんとドライブがてら見にいっただけ、

森博嗣著『工学部・水柿助教授の解脱』(幻冬舎文庫、2011年)(p.127)

これは長野県ではなく、模型飛行用の別の土地を指していると思われる。名古屋からドライブ出来ること、「冬は雪で閉ざされる」こと、エッセイ『作家の収支』(幻冬舎新書、2015年)に「(東京へは)まえは新幹線で行けたが、今は飛行機だ」(p.153)とあることなどから、福井空港近辺ではないかと推測する。長野県は松本空港があるが、羽田空港への直行便は飛んでいない。

リンダルシーダーホームについては、最初の庭園鉄道となった名古屋市守山区弁天が丘の土地に元々建っていた住宅が素晴らしく、長野県でも同じハウスメーカーにしたようだ。

 まずこの家は、知る人ぞ知る某有名輸入住宅ブランドの、日本第一号だった。様式は完全なアメリカンで、キッシンジャが同じ家に住んでいる、とまえの住人が話していた。キッシンジャといっても、どんなキッシンジャなのかわからないので、それほど驚くようなことでもない。
 そういったプレミア的な珍しさは、二人にはまったく影響しない。彼が気に入った理由は、とにかく、冬に暖かかったことだった。

(中略)

 仕事柄、いろいろな家のことを知っている水沼君だが、日本の住宅には、ここまで断熱に徹した例は、たとえ最新の高級住宅でもない。北海道へいくと、これに近い仕様のものがあるけれど、それよりも凄いだろう。おそらく、キッシンジャは、アラスカに住んでいたのではないか、と確信するほどである。
 そんなわけで、壊すのが惜しくなり、もう少し住んでみよう、と思って住み始め、そうするうちに庭に線路を敷いたり、ガレージを建てたり、家もあちらこちらを直して使っていた。

森博嗣著『工学部・水柿助教授の解脱』(幻冬舎文庫、2011年)(pp.178~180)

以前はWikipediaに「『西洋』の『涼しい国』に在住している模様」と書かれていたが、最近はまともな記述になったようだ。そもそも、森氏のエッセイを読んでいると、海外に移住することはないと確信する。外国暮らしが好きとは思えないし、工作三昧の生活をするには、大型ホームセンターが近所にあり、ネット通販でなんでも届く日本が最適のはずだ。税金など手続きに関することも、明らかに国内に住んでいる前提の記述となっている。

以上のことから、この長野県の家は庭園鉄道用で、それとは別に福井県に模型飛行機用の別荘があるのではないかと思う。

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