家人が飲んでいるサプリメント、小林製薬の栄養補助食品「ヘム鉄」が、3月23日から「ヘム鉄 葉酸 ビタミンB12」にリニューアルした。葉酸、ビタミンB12は以前から入っていたし、含有量は逆に減っているのだが、1日2粒(250mg×60粒入り)から1日3粒(260mg×90粒入り)に変わった。メーカー希望小売価格は税込1,365円から1,575円になった。
この製品がリニューアルするのは2回目で、最初はハードカプセルだったのがタブレットになった。家人は「タブレットになってからまずくなった」と言っていたので、そうした声に応えるのが狙いだろう。名前を変えたのは競合他社への対策だろう。
問題は、パッケージが大きく変わったため、店頭で見てもこれが後継製品だと気づかないことだ。従来の「ヘム鉄」とは別に、新製品が発売されたのかと思った。小林製薬のサイトで確かめて、製品がリニューアルしたのだとわかった。
製品のリニューアルや発売終了でいつも思うことは、それを愛用してきた人のために、きちんと後継商品を紹介してほしいということだ。店頭にPOPを表示するなどして、旧製品を買いにきた人をスムーズに誘導してほしいのだが、私は食料品やトイレタリー製品などでそうした光景を見たことがない。メーカーも流通も生産終了した製品のことは忘れ、新製品を売ることしか念頭にないように思える。
愛用者の立場になって考えれば、ファンを獲得する方法はいくらでもあるはずで、もったいないと思う。私が行った店では、小林製薬の棚を競合他社がかなり侵食してきていた。小林製薬は全成分表示で含有量もしっかりあるのだから、リニューアルの意図をきちんと説明し、愛用者を育てていくマーケティングをすべきだと思う。