大阪では、サラリーマンがミックスジュースをよく飲む。夏場で冷たいものが続く場合などは、1杯目はアイスコーヒーだが、2杯目はミックスジュースにすることが多い。
大阪風ミックスジュースは、バナナをベースに複数のフルーツと牛乳を加える。氷はグラスに入れるより、ミキサーで一緒に砕いてスムージータイプにするのが私は好きだ。東京では、そもそもミックスジュースというメニューが喫茶店にないことが多いが、大阪では男性がミックスジュースを頼むのは普通の光景だ。容器に入れて販売する商品は、農林水産省の果実飲料品質表示基準により、牛乳を加えるとミックスジュースと表記出来ないため、スーパーやコンビニで見かけることもない。
私は大阪で勤務していたことがあり、ミックスジュースが好きである。いまでも大阪へ行くと、新大阪駅の新幹線コンコース内にある「ジューサーバー」で注文することが多い。「ジューサーバー」は京阪電車の子会社で、京阪の駅構内から全国に広まった。東京にも出店しているが、残念ながら私が利用するエリアにはない。
もっと手軽に大阪風ミックスジュースが飲めないかと思っていたら、東京にも多数出店している「サンマルクカフェ」に、そのものズバリの「大阪ミックスジュース」というメニューがあることに気づいた。氷を一緒に砕かず、グラスに大量に入れるのが難点だが、味は大阪風に近い。それ以来、東京でミックスジュースが飲みたくなったら、「サンマルクカフェ」を利用している。
なぜ、大阪でミックスジュースが生まれたかについては、大阪観光局サイト「OSAKA-INFO」がこう解説している。
なぜ関西にミックスジュースが多いのか。それは、大阪ならではの合理主義からきているのではないかと思う。その日の材料であんばいしてつくれるし、日持ちのきく缶詰も使える。おまけに、1杯で何種類もの味がいっぺんに楽しめる。お好み焼きの発想である。そんな関西人ならではの機転が、ミックスジュースを生んだのではなかろうか?
「サンマルクカフェ」は岡山の企業なので、大阪風ミックスジュースにも馴染みがあり、これをメニューに加えたのではないかと想像する。
- 「おけいはん」は京阪電車のイメージキャラクターで、ここでは京阪電車そのものを指す。 [↩]