文教堂が仕掛けた『ゼロ・グラビティ』書店限定スペシャルパッケージによるブルーレイ価格破壊を応援したい


『ゼロ・グラビティ』書店限定スペシャルパッケージ

『ゼロ・グラビティ』書店限定スペシャルパッケージ(紀伊國屋ウェブストアより)

2014年3月に第86回アカデミー賞7部門を受賞した映画『ゼロ・グラビティ』は、4月23日にブルーレイ&DVDセットがリリースされた。このときはブルーレイのみの販売はなく、特典映像とブックレット、期間限定特典としてFlixsterによるデジタルコピー権が付いて、3,790円(税別)だった。

このうちブルーレイだけが「書店限定スペシャルパッケージ」と銘打ち、7月に全国約3,000書店で発売された。上記セットと同じ特典映像と、B5判変形ブックレットが付いて1,980円(税別)で、ブルーレイだけでよければこれで充分である。というか、普通はブルーレイ&DVDセットなど買わない。あまりに安いので一瞬パチモンかと目を疑ったが、ブルーレイ用トールケースに入った商品がセットされたワーナー・ホーム・ビデオの正規品である。店頭では下右のような手書き風ポップが付いて平積みされた。

この廉価版ブルーレイを仕掛けたのは書店の文教堂で、業界でも話題になった。文教堂では、13年9月にワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント(ワーナー・ホーム・ビデオ)と組み、映画『オーシャンズ11』『オーシャンズ12』『オーシャンズ13』のブルーレイ3枚を、「オーシャンパック」として2,480円(税込)で書籍扱いで販売した。『ゼロ・グラビティ』はそれに続くもので、今回は取次会社の日販とトーハンを巻き込み、販路を全国に広げたという。日本経済新聞電子版7月6日付に詳しい記事が出ている。

日本経済新聞電子版「ゼロ・グラビティ」引き出した文教堂の野望 ブルーレイ・ディスク販売に一石」

書籍扱いではない『ゼロ・グラビティ』ブルーレイ単品は12月3日に発売されたが、定価2,571円(税込)がアマゾンで本日現在1,391円(税込)である。先日、文教堂大崎店を覗いたところ、「書店限定スペシャルパッケージ」が35%引きで売られており、1,390円(税込)になっていた。明らかにアマゾンを意識しての値下げだろう。書籍扱いなので値引きはしないと思っていたが、仕掛け人として文教堂が大量買取したのだろう。この作品は映画館で観たが、ブルーレイを持っていてもいいなと思っていたので、今回は文教堂に敬意を表し、アマゾンではなく同店で購入した。

ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメントは、ブルーレイ8枚組「ハリー・ポッター コンプリート セット」がアマゾンで本日現在7,476円(税込)、ブルーレイ3枚組「ダークナイト トリロジー スペシャル・バリューパック」がアマゾンで本日現在1,763円(税込)など、良心的な廉価販売が目立つ。こうした新しい販路開拓で、欧米に比べて高すぎる日本の映像ソフトに風穴を開けてほしい。高くても購入するコレクターをターゲットにした価格設定ではなく、廉価版を様々なチャネルで流通させるなど、購入層自体の拡大も図るべきだろう。

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