『シン・ゴジラ』大ヒットでパンフレット売り切れ、「TOHOシネマズ新宿」でやっと購入


この記事は2016年8月に掲載されたものです。
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『シン・ゴジラ』

7月29日に公開された庵野秀明総監督作品『シン・ゴジラ』を2回観た。映画館で同じ作品を2回観るのは久しぶりだ。

大ヒットを予想していなかったのか、8月6日に家人とIMAX 2Dで観た「109シネマズ二子玉川」はパンフレットが売り切れていた。次回入荷未定だという。公開1週間でパンフレットが品切れというのは、映画館ではめずらしい。

大ヒットに加え、購入率が通常より高いのだろうが、パンフレットは鑑賞直後にこそ欲しくなるものだ。このタイミングで品切れになるのは、せっかくのビジネスチャンスを失うようなもの。買えないでショックを受けているツイートも多数見かけた。これは東宝の失態だろう。

待っていればそのうち再入荷するはずだが、家人も早く読みたいというので、翌8月7日に「T・ジョイPRINCE品川」で2Dでもう一度観て、そのとき買うことにした。ここは3月末まで「品川プリンスシネマ」で、いつ行ってもガラガラの印象があり、都心で穴場のシネコンだった。ここなら残っているのではと思ったが、なんとここも売り切れ。入荷までしばらくお待ちくださいとのこと。

こうなったら東宝系のTOHOシネマズに行くしかないと思い、Twitterを検索すると、午前中に「TOHOシネマズ新宿」に入荷したとの情報が! 「T・ジョイPRINCE品川」で鑑賞後、歌舞伎町へ移動した。

「TOHOシネマズ新宿」は、ビルの屋外テラスにゴジラの等身大頭部が設置してあるTOHOシネマズの旗艦館だ。まずはここに再入荷させたのだろう。さすが旗艦店だけあって、パンフレット以外のグッズも充実していた。

『シン・ゴジラ』パンフレット

パンフレットはA4判変形(30×22.5cm)フルカラー52ページで850円(税込)。末尾9ページがグッズ紹介であることを差し引いても、充実している。ストーリーは結末までは書かれていないが、スチールを含めて16ページを割いて紹介しており、ほぼ全体がわかる。このため「ネタバレ注意」の帯封(トレーシングペーパー)を付け、「映画をよりお楽しみ頂くため、映画ご鑑賞後にお読みください」としている。

『シン・ゴジラ』の感想だが、どう見てもゴジラは福島第一原発、翻弄される内閣は東日本大震災当時の民主党政権をイメージしたもので、世界唯一の被爆国でありながら、原子力の安全対策がおざなりになっている日本への痛烈なメッセージに思えた。「エヴァンゲリオン」との関連性も多く(こんなコラボ企画さえある)、恣意的に真似ている部分も目につくが、これはこれで独立した一つの作品として観るべきだと思う。踏み込んだ表現もあるが、製作委員会形式ではなく東宝1社製作にすることで、作品の自由度を守ったのだろう。

見慣れた東京近郊のリアルな風景が、破壊や戦闘の場となる。そこで生活している観客にとっては、衝撃的な映像に思えるだろう。防災意識を高めるためにも、首都圏の方は観たほうがいい。完全に大人向けなので、子供は政治の仕組みがわかる小学校高学年以上でないと難しいと思う。