山田養蜂場がベルマーク運動を脱退した理由


この記事は2010年8月に掲載されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている可能性があります。

山田養蜂場が2010年3月31日でベルマーク運動から脱退した。サプリメントなど高額な食品な多い同社は、ベルマークの点数も桁違いだった。他の食品メーカーが数点のところを、家人が定期購入するプロポリスには116点のベルマークが付いていた。こんな高得点は私も見たことがなく、切り集めては小学校の回収箱に入れるようにしていた。

社会貢献活動に非常に熱心な山田養蜂場が、なぜ脱退してしまったのか。定期購入者向け情報誌「みつばちだより」111号によると、現在のベルマーク教育助成財団は寄付額の80%以上が運営コストに充てられ、約20%以下しか実際の助成に使われていないため、自前で基金を創設したほうが資金を有効活用出来ると判断したそうだ。同社は年間3,000万円以上を拠出していたが、600万円以下しか活かされていなかったことになる。

1960年に始まったベルマーク運動は今年50周年を迎えたが、この間に学校の設備はほぼ完備された状態になっている。財団側も3月29日から規程を変え、教育設備以外の消耗品なども購入出来るようにしたが、ベルマーク運動そのものが当初の役割を終えたと言ってもいいだろう。財団の運営にこれだけ費用が割かれているのなら、山田養蜂場のように直接寄付に切り替えるのも立派な見識だと思う。

山田養蜂場のベルマークは9月30日までに財団に届かないと無効になる。全国のPTAは注意してほしい。

(2010年10月14日追記)

「みつばちだより」111号の記事に書かれていた、

長年の組織運営で非効率化が進み、現在は、寄せられた寄付額の80%以上が運営コストとなってしまい、約20%以下しか教育助成に充てられていないという事実がありました。

は誤りで、ベルマーク運動ではベルマーク点数1点1円とは別に、1点0.25円の運営費が決められており、制度上教育助成費を運営費に流用することは出来ない。その他寄付金も100%援助のために使われている。ベルマーク教育助成財団の抗議により、10月発行の「みつばちだより」113号に「お詫びと訂正」が掲載された。

山田養蜂場側は、ベルマーク教育助成財団の収支報告書などを参考に計算した際、教育設備助成費(ベルマーク預金)などを勘案せずに、寄付金のみで比較した単純ミスとしている。詳細はベルマーク教育助成財団サイトに10月12日掲載されたが、重大な問題だけに山田養蜂場サイトも掲載すべきだろう。

これを受けて山田養蜂場がベルマーク運動に復帰するかも注目される。


1件のコメント

  1. 山田養蜂場の誤認だということがいいたい。
    http://www.bellmark.or.jp/news/information/175/807.html
    ベルマークに参加していてその仕組みも理解していないなんて
    高い点数だか社会貢献に非常に熱心だかしらないけれど
    山田さん、薄っぺらいなあ。まったく計算高すぎ。
    ベルマークは地道で根気よくできることを出来る人ができる範囲で
    やる支援なんだから、効率を考える(しかも計算高く)ボランティアなんて山田さんのような企業が参加するものではないですね。
    記事に書いた人も財団の運営にベルマーク点数が関わらない実際の仕組みを熟知してからあげるべきですね。

  2. 貴重な情報をありがとうございました。記事にも追記を掲載いたしました。こちらも山田養蜂場の言い分を鵜呑みにしてしまい、反省しています。

    今回の件は山田養蜂場に全面的に非がありますが、同社の社会貢献活動やベルマーク運動に参加していたこと自体は評価されるべきだと思います。

  3. ★荒らすつもりはございませんので即削除でも結構です。
    評価すべきは、こうした誤った誹謗中傷を比較的穏やかといえるこのような対応でおさめているベルマーク関係者であり、その仕組みさえ分からずに協力してる風だった山田さんではありません。確かにベルマークの参加も含め他の貢献活動は凄いと思うし、一般的に評価に値するのでしょうが、要は私も凄いと思っていたのでその分山田さんには興ざめ・・・・・・な~んだ、という気持ちなのです。
    これを受けて山田養蜂場がベルマーク運動に復帰するかも注目される、 という追記はのようになるとなおさら体裁優先的に思えますし、復帰させる事はベルマークは賢者の域の裁き方にも見え、活動域もこれまでのように戻るわけですが、実際、子供たちのボランティアだけに、大人の世界は何でもありなの?と子供たちが思わないような展開を期待します。相当の期間をおく必要があるとおもいます。

  4. 有意義な内容だと考えますので、このまま掲載いたします。

    確かに今回の件に関しては、山田養蜂場はもっと社会的制裁を受けるべきだと感じます。「みつばちだより」113号の「お詫びと訂正」は巻末に小さく載っただけで、「この程度の扱いなのか」と思えるものでした。本来なら巻頭の数ページを割いてお詫びをすると共に、なぜこのような杜撰な内容が決裁されてしまったのか、社内体制の検証を特集すべきだろうと思います。そしてサイト等でも広く発表すべきことだと思います。

    次号114号でなにもないなら、私も山田養蜂場に対する考えを改めたいと思っています。

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