世田谷区瀬田の日産厚生会玉川病院と言えば、いま看護師が入院患者に大量のインスリンを投与した疑いで、警視庁が殺人未遂容疑で立件するとニュースになっているが、この総合病院が東京都立玉川高等学校の跡地に移転するとの噂を耳にした。医療法人名に日産が付いているが、日産コンツェルン総裁の鮎川儀介氏が創設した病院であり、日産自動車の企業病院ではない。
玉川高校は2008年に世田谷区岡本の東京都立砧工業高等学校と統合し、東京都立世田谷総合高等学校に再編された。世田谷総合高校の校舎は砧工業跡地を使用したため、玉川高校跡地は未利用都有地となっている。現在は校舎を東京都公文書館仮庁舎、グラウンドを東京都世田谷都税事務所仮設庁舎に使用しているが、最終的に玉川病院が移転してくるという。
13年3月15日開催の東京都議会財政委員会によると、東京都世田谷都税事務所仮設庁舎は16年ごろ、東京都公文書館仮庁舎は18年ごろまでの利用としている。その後、東京都公文書館は19年度中に国分寺市にオープンすることが決まったので、少なくとも7~8年先の話になる。
東京都議会サイト「平成二十五年東京都議会財政委員会速記録第四号」
東京都公式ホームページ/報道発表資料「東京都公文書館の移転先の決定について」
玉川高校跡地は世田谷区にある未利用都有地としては最大規模で、二子玉川市街地再開発エリアに面していることから、住民の関心は非常に高い。民間の医療法人に売却が決まれば、当然報道発表されると思うが、まだそうした動きはない。
東急田園都市線・大井町線「二子玉川駅」からバスで15分の現在地よりも、東急大井町線「上野毛駅」徒歩8分の玉川高校跡地のほうが交通の便はよい。上野毛は06年に小倉病院が閉院してから総合病院がないので、玉川病院が来れば住民にとってはグッドニュースなのだが……。