ブルーレイレコーダーのHDDが一杯になってきたので、ブルーレイディスク(BD)に焼こうとしてメディアを選んでいたら、TDK製品のパッケージに「ブルーレイディスクは、不織布ケースで保管しないでください」と書かれているのに気づいた。さらに下記の注意書きもあった。
ご使用後は必ず元のスピンドルケースまたはプラスチックケースなどのディスクケースに入れて保管してください。不織布タイプやファイルタイプのような、記録面に接触する軟質のケースではケース痕が付く恐れがあるため、保管しないでください。
CDやDVDは不織布ケースに保管して問題ないはずだが、なぜBDはダメなのか。BDは記録面のコーティングが弱いのだろうか。プラケースが記録面に非接触なのはわかるが、スピンドルケースはディスク同士が重なっているのではないか。TDKサイトでは、次のように説明している。
Q 不織布に入れて保管しても問題ありませんか?
A ブルーレイディスクに関してはお薦めしておりません。
ブルーレイディスクはCDやDVDと異なり、記録層の上を薄いカバー層が覆っている構造となっています。カバー層はCDやDVDなどの基板と同じような材質ですが、極めて薄いため、外からの圧力でへこみやすくなっています。(カバー層はハードコートとは異なります。)不織布に入れた状態で外から圧力がかかると、不織布の表面の繊維柄の凹凸が転写し、ディスク品質を著しく損なう恐れがある事から、お薦めしていません。
ただし、表面の凹凸が少ない特殊繊維でできている袋についてはお薦めする場合もございます。
「価格.com」のクチコミ掲示板では、不織布ケースの各メーカーに問い合わせた人がいた。このうち、V社の回答が非常に詳しい。
ブルーレイディスクの記録面は、ハードコート仕様を必須規格としておりますが、
記録層までの厚さ(カバー層)はDVDディスクの約6分の1であり、
不織布表面の起伏による圧力が継続的に加わりますと、
不織布の材質によっては記録層に影響を及ぼす可能性がございます。
また、不織布に入れた場合は記録面と布の表面が接触しておりますので、
微少な汚れが付着する可能性もございます。
片面一層ディスクの場合、
ブルーレイはDVDと同じ大きさのディスクに約5倍のデータ量を記録できますが、
微少な汚れでも記録に影響する可能性がございます。
そのため、ブルーレイディスクは記録面に直接接触しないタイプの硬いケースに入れて保管することを強くお奨め致します。
疑問に感じていたスピンドルケースについても、2社から下記の説明があった。ディスク自体に0.1ミリの凸部があり、重ねても全体が密着しない仕様らしい。
弊社製ブルーレイディスクのスピンドルケース入り製品につきましては、
ディスク内周部にリブを設け、積み重ね時のディスク間に約0.1mmの空間を形成し、
記録面とレーベル面の接触を回避する仕様でございますのでご安心ください。
尚、CDやDVD等のスピンドル製品についても基本的には同様の構造でございます。弊社製現行商品ディスク現品の内周部には、円周状のリブ(凸形状)があります。
他社様スピンドルケースへの収納でも約0.1mmの空間ができます。
スピンドルケースや厚さ5mm(又は10mm)のPケース製品共に、ディスク形状(基盤)は共通でございます。
Pケース製品のスピンドルケース保管も問題ございません。
ディスクメーカーによっては、CDやDVDも不織布ケースを推奨していないところがあるようだが、ソフトウェアメーカーでは普通に紙や不織布の袋に入れている。細かなキズは付くのかも知れないが、再生に支障ないということだろう。もちろん「反り」を防ぐため、横にせず縦置きすることが重要である。
問題はBDで、これら情報を見る限り、プラケースに保管したほうがよさそうだ。紫外線を防ぐため、遮光性が高い黒のプラケースにしている人もいる。
最近は、BD用の特殊なケースも販売されている。TDKからも「Blu-ray用 安心保存 コンパクトケース」というファイルタイプの商品が出ている。超極細繊維とハードケースの安心ダブル構造とのことで、前述の「表面の凹凸が少ない特殊繊維でできている袋」がこれに相当するのだろう。ビクターからも同様のケース、サンワサプライからはトレー型のものが出ている。レーベル面は剥き出しだが、記録面は保護されるらしい。
価格が下がっているメディアに比べ、ケースが割高に感じるが、BDはそれだけ扱いに注意しなければならないということだろうか。
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