マンション全体でインターネット導入済みなら無線LAN親機はブリッジモードで使う


この記事は2013年5月に掲載されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている可能性があります。

久しぶりに自宅に無線LANを構築してみた。各部屋にLANポートが出ているので、無線LANの必要性を特に感じなかったのだが、家人がパソコンを欲しいと言い出し、リビングのソファでも使うことになるので、無線LANを導入することにした。

構築と言っても、量販店でバッファローの無線LAN親機を購入してLANポートにつないだだけだが、マンション全体でLAN構築済みの場合、ルータモードとブリッジモードのどちらにするかを迷ったので、記録しておく。無線LAN親機はWHR-300HPを選んだ。上位機種はUSB端子があって有線プリンタを共有出来るが、そこまでは不要と判断した。希望小売価格5,565円(税込)がビックカメラ渋谷東口店で3,880円(税込)で、これにクレジットカード購入8%のポイントを加味すると3,570円になり、アマゾン(本日現在3,716円(税込))より安かった。

自宅はマンションが専門のつなぐネットコミュニケーションズ「e-mansion」で、管理室にルータが設置され、そこから各戸にクラスB(172.16.x.x)でVLANが切られている。DHCPサーバ機能はこのルータが持っているわけで、普通に考えると無線LAN親機はブリッジモードにすべきだと思ったが、WHR-300HPにはルータ機能をON/OFFする物理スイッチがあり、そこに上流機器の接続情報を元に自動判別する「AUTO」もあり、これが出荷時設定になっている。

「AUTO」だと自動的にルータ機能がOFFになると思っていたら、ONのままでWHR-300HPのDHCPサーバ機能が働いて、パソコンにはクラスC(192.168.11.x)のIPアドレスが払い出された。物理スイッチを「OFF」にして強制的にブリッジモードにすると、払い出されるIPはクラスBになる。これはどちらに設定したらいいのだろう。

NTPと連動した「おまかせ節電機能」など、ルータ機能をONにしないと使えない機能もあるが、うちは利用時間が不規則で24時間つけっ放しにするので問題ない。純粋に2段ルータにすべきかどうかという接続の問題として考えることにした。

ネットワークを構築する場合、機能は出来るだけシンプルにして、可能ならルータ、DHCPサーバ、スイッチの機能は分けるのが王道である。そのほうが最大限のパフォーマンスを発揮出来るからだ。小規模の場合は兼用してもよいと思うが、上流にルータとDHCPサーバがあるのなら、下流はスイッチ(無線の場合はアクセスポイント)に徹したほうがよい。このため、物理スイッチはOFFにした。そもそも自宅内に複数のVLANは不要である。

ネットで検索していると、たぶん私と同じ状況と思われるものがあった。

OKWave「我が家のネットがクラスB・Cが共存して困っています」

質問で不明瞭な部分があるが、建物の壁から出ている口がクラスB、それにAtermWR8160NをつないだらクラスCになったということだろう。この質問者はNo.3の補足で「宅内ルーター(ブレーカーの隣にあります)から各部屋に口がついている状態です」と書いているが、マンション全体のLANで宅内ルータを設置するとは思えないので、これは単なるフロアスイッチのはず。また、宅内のIPアドレスがクラスBなのを不思議がっている回答者がいるが、そんなにめずらしいことだろうか。前述のとおり「e-mansion」もクラスBである。正しい回答としては、No.5にあるブリッジモードですべてをクラスBにすることだろう。

無線LANを使ってみると、自宅周辺でもアクセスポイントが多数立っている。バッファローはMACアドレスをデフォルトのSSIDにしているので、ご近所もバッファロー製が多いことがわかる。もちろん暗号化キーがわからないと接続出来ないが、存在さえ見せないためにステルス設定にすべきだろう。管理画面で[無線設定]⇒[基本(11n/g/b)]⇒[ANY接続]の「許可する」のチェックを取ればいい。なお、ステルス設定のアクセスポイントに接続するためには、ネットワーク情報の入力画面で「このネットワークがブロードキャストしていない場合でも接続する」にチェックが必要なので注意。

(2014年3月16日追記)

2.4GHz帯(IEEE 802.11b/g準拠)しかない無線LAN親機は、電波干渉がひどい。少々高くても5GHz帯(IEEE 802.11a準拠)に対応したものを購入しないと、安物買いの銭失いになるリスクがある。